期待値の問題
区間 0<x<1 からランダムに数を一つ選ぶという試行を繰り返し,n回目に選んだ数を a[n] とする。
このとき,a[1] + a[2] + … + a[n] が初めて1を超えるようなnの期待値を求めよ。
この問題は、期待値き関する次の公式を使って解く事ができます。
上式のP(X>K)とは、この問題の場合a[1] + a[2] + … + a[k] が1を超えない確率です。
P(X>0)=P(X>1)=1です。
次にP(X>2)ですが、最初の試行でa[1]を選んだならば、a[2]≦1-a[1]ならば1を超えません。
したがって、P(X>2)は下図の正方形の緑色部分の面積となります。
P(X>3)は、下図の立方体の緑色の線で囲まれた範囲の体積となります。
したがって、P(X>0)のとき
P(X>1)のとき
P(X>2)のとき
P(X>3の)のとき
となっていて
が成り立つと予想できます。
そこで、この式がkまで成り立つと仮定し、P(X>K+1)を求めます。
K+1回目の試行でa[k+1]が選ばれた場合を考えるとa[i] (i=1~k)は、a[i]≦1-a[k+1]である必要があります。
この確率は、
となります。
区間 0<x<1-a[k+1]からランダムに数を一つ選ぶという試行を繰り返し,i回目に選んだ数を b[i] とすると、次式が成り立ちます。
b[1] + b[2] + … + b[k] が1-a[k+1]を超えない確率=a[1] + a[2] + … + a[k] が1を超えない確率
したがって、この式と仮定によってP(X>K+1)は次の積分によって導かれます。
この結果により、この問題の答えは、
eのマクローリン展開となります。
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